シンガポールの著名JC(Raffles Institution)

シンガポールは非常に教育レベルが高いことで有名です。教育レベルが高いだけでなく、いわゆる小学校(Primary School)を卒業時に受けるPSLE(Primary School Leaving Exam)で以降の進路がほぼ決まってしまうシステムは非常に特徴的な点だと思います。大学に進学する場合、PSLE後に一般的な進路は、Oレベル(Secondary School)、Aレベル(JC)ですが、今回はこのJCの中でも特に著名なRaffles Institutionに関して、少々触れたいと思います。

 

1823年6月にスタンフォード・ラッフルズ氏によって、Singapore Instituteとして創設。来年でちょうど200周年を迎える大変歴史ある学校です。1866年に正式にRaffles Institutionの名称になりました。その後も躍進を続け、1984年には教育省より学校ベースでの「ギフテッド教育プログラム」校に選ばれました。現在のようなIntegrated Programが出来たのは2004年。その翌年に、Mt. Sinaiキャンパスから、現在のメリーマウントに移ったそうです。友人でRafflesにセカンダリーから行っていた子は、「自分が通ってた時はBuona Vistaエリアだったよ」と言っていました。

 

Rafflesは欧米著名大学へのFeeder Schoolとして名をはせており、アメリカのIvyリーグへの合格率はアメリカ国外の学校としてはトップクラス。この友人は学部はシカゴ大学、大学院はスタンフォード。「うわー、すごい!」と思いましたが、特に珍しいことでは無いようで、さらに驚きました。アメリカの著名大学に外国人が学部生として4年通うには、学費&生活費で、少なく見積もっても数千万円はかかります。したがって、裕福な家庭の子女で無い場合、政府機関からの奨学金をとって進学するケースが殆どと聞きます。この友人はMinistry of Defenceからの奨学金だったため、卒業後、指定期間(通常は6~7年)、奨学金を出してくれた省庁に勤務が必須。これが嫌で途中で民間に転職する人もある程度の比率でいますが、その場合、もちろん返済が必要、しかも年割では無く、利息がかかるそうです。

 

IvyリーグへのFeeder Schoolと聞くと、ぜひとも入りたいところですが、RIはLocal Independent Schoolなので、最優先はシンガポール人かつ超優秀層。インドネシアや中国などの秀才は奨学生として入ってくる生徒もいますが、シンガポール永住者以外の日本人の入学は、私は今まで聞いたことはありません。1人、韓国人でSecondaryからRIに入った子を知っています。彼は、お父さんの仕事の関係で小学校低学年で韓国からシンガポールに来て、地元のPrimary Schoolに編入。そこから英語含めて猛勉強して非常に高得点でPSLEを突破したそうです。

 

こういった例もあるので、ぜひ日本人子女にも挑戦して欲しいと思います。